office 圧縮の役立つ情報

かかっても受診しない人がいるかただ、開業医が診断に自信をもてる背景には、まず、インフルエンザの流行情報がある。
その情報が先行していて、ある日あるときから実際に、高熱でぐったりとした症状の子どもが続けざまに受診してくる。 だから、インフルエンザだと診断がつくのである。
その勢いでインフルエンザワクチンの有効性を調べようとするから間違いが起こる。 そこで調子が狂って、おかしな研究になってしまう。
(もちろん、しっかりとした調査日本では、1980年代にインフルエンザワクチンが効くか効かないかについて大論争が起こった。 そのきっかけとなったのは、地域で開業する医師らの研究報告であるが、実は、その研究デザインや方法には大きな間違いがあった。

たとえば、ある地域でインフルエンザワクチンの有効性を調べようとすると、ワクチン接種群と非接種群を、200人なら200人全員を同じように観察しなければならない。 しかし、それができた研究は皆無だった。
小児科の開業医は自分のところに受診にきた患者をみているからインフルエンザの診断にものすごく自信をもっている。 そして、インフルエンザの調査をしよう、さらに、ワクチン接種群と非接種群でどれだけ発病するかを比較してみようという話になっているこのような方法でインフルエンザワクチンの有効性などがわかるわけはない。
まず、調査のインテンシティが接種群と非接種群で異なっているし、そもそも研究のデザインが間違っているからだ。 医師で疫学の素養がある人はきわめて少ないが、そうでありなら、疫学をわかっていなければできない研究を行ってしまったところに問題があったわけである。
でもインフルエンザとかぜを完全に分けることは難しい。 そこにはインフルエンザ様のかぜもどうしても含まれる。
ただし、そのかぜで希釈されたデータで差が出れば、本当の差はもっとあるということになって、その研究の妥当性が保てるわけである。 ワクチンの有効性を調べようとなると、さきに述べたように接種群と非接種群をみな等しいインテンシティ(強度)で観察しなければならない。

つまり、自分のクリニックに来ていない人も観察しなければならない。 それなのに、最後になって地域の小学校の養護教諭に頼んで、3学期の欠席率がどうだったかを調査をして、それでワクチンの有効性についての結果を出そうとした。
そもそも、ひとつの小学校でみれば、インフルエンザの流行期間は1ヶ月ぐらいである。

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